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コラム 運用編

EAの実際の動かし方

MetaTraderのStrategy Testerを使ってバックテストを行い、EAを把握することができたら、いよいよメタトレーダーで実際に起動してみましょう。 この場合も、いきなり本番のトレードに使用することはお勧めできません。 まずはデモトレードでテスト運用してみましょう。 デモトレードが行える点も、MetaTraderの大きなメリットのひとつです。

MetaTraderを立ち上げ、画面左上の「表示」をクリックし、「ナビゲーター」を選択して画面左側に呼び出すと、「Expert Advisors」という項目が現れます。 ここをクリックすると、使用するEAを選択することができます。

チャート上で起動させるEAをクリックし、そのままチャート上へドラッグ&ドロップすると、EAの設定を行うダイアログボックスが表示されます。 「全般」のタブで「Allow live trading」にチェックをいれて「OK」をクリックすれば軌道の準備は完了です。

「全般」タブの横にある「パラメーターの入力」を選択すると、文字通りEAのパラメータを変更することができますが、最適化を行ったEAであれば、最初に行う必要はありません。 デモトレードで新たな改善点が発生したら、この画面でパラメータを改めてもいいでしょう。

EAをチャート上にドラッグ&ドロップすると、チャート画面の右上にEAの名前が表示されます。 その横に「顔」のマーク、あるいは「×」のマークが出現します。

顔のマークが笑っていない場合は、画面上部中央にある「Expert Advisors」のボタンをクリックして、表示を緑色に変更させます。 これでEAが完全に起動し、「顔」のマークが笑顔で表示されます。

「顔」の表示ではなく、「×」が表示されている場合は、EAをチャート上にドラッグ&ドロップしたときに「Allow live trading」にチェックを入れるのを忘れている合図です。 もう一度ドラッグ&ドロップし直して、「Allow live trading」にチェックを入れ、画面上部の「Expert Advisors」をクリックすれば笑顔のマークが表示され、EAが起動します。

検証ではうまく動いて勝てても、実運用では負けることもある

MetaTraderで使用するEAを入手した場合、あるいは自分でEAを作成した場合でも、まずはStrategy Testerを使ってバックテストを行うことが欠かせません。 さらにバックテストの後に最適化をかけ、それが終わっても実運用には使用せず、デモトレードでのテスト運用を行うことをお勧めしてきました。

これほど慎重にEAのテストを繰り返しても、実運用に踏み切ると、予想もしなかったアクシデントが生じたり、EAの挙動に納得がいかなかったりするものです。 とくに、自動売買の初心者であれば、心理的な不安が非常に大きいと思います。 まず最初に負けトレードが先行したりすると、初心者はEAが信じられなくなってしまうことが多いようです。 とんでもないドローダウンが発生した場合は直ちにEAを停止し、裁量で対応しなければなりませんが、想定範囲内の負けトレードであれば、じっと我慢してEAを使い続けましょう。 我慢できずに裁量を介入させるのは、自動売買における大きなトラブルのひとつです。 EAに任せることができないのであれば、最初から自動売買は行うべきではありません。

バックテストで行った検証はあくまで過去の値動きに対しての検証であり、デモトレードはデモサーバを使用した仮想トレードです。 実運用では他のトレーダーと一緒にリアルタイムの相場を相手にトレードを行うわけですから、大きなスリッページが発生することも、FX会社のサーバーがダウンすることもあるわけです。 停電も、通信障害も、すべて想定して備えておいてください。

繰り返しになりますが、実運用は、リアルタイムの相場を相手に行うトレードです。 どんなに完成度の高いEAでも、必ず負けトレードが発生するという点だけは覚悟しておきましょう。

実運用ではEAはティック(レートが変わったとき)のみ実行される

デモトレードとは違う、実運用ならではのトラブルに「EAの誤作動」が挙げられます。

実運用でEAを使用した自動売買に慣れてくると、複数の通貨ペアで、複数のEAを使用してトレードを行うようになると思います。 こんな場合、激しくレートが変動すると、EAが動作しないことがあるのです。

EAは、ティックが変動するたびに内部のプログラムが実行されています。 同時に起動させるEAが多くなればなるほど、ティックによる誤作動は発生しやすくなるようです。 ティックとは、マーケットで売買が成立するたびに、そのレートに1つ点を打っていく折れ線グラフのことです。 MetaTraderでは「表示」→「気配値表示」→「ティックチャート」で呼び出すことができます。 また、新規注文を行うときはダイアログボックスのなかに必ず表示されています。 この折れ線グラフは、単純に取引成立したレートを順にプロットしているだけなので、ポイントが決定する間隔が何分か何秒かは決まっていません。 そのため、レートが激しく変動したときにEAが多数同時に起動していると、誤作動の原因となってしまいます。

また、口座を開いたFX会社や、トレードを行う通貨ペアによっては、数分間まったくティックが動かない場合もあるようです。

EAの性能が抜群でも、トレードの環境によって不測の事態が起こるのが本番のトレードであり、実運用の難しさでもあります。 優れたEAを手にすることができたのなら、そのEAが性能を最大限に発揮できるよう、トレードの環境を整えることが大切なのです。

テクニカルが効きやすい通貨と、効きにくい通貨がある

FXの値動きは、世界中の売買取引の結果が反映されたものです。 世界中から買い注文が殺到すれば、どんな通貨でもレートは上昇しますし、その逆もまた当然起こり得ます。 この点を踏まえると、EAによる自動売買に適した通貨ペアとそうではない通貨ペアがあることがわかるのです。

ほとんどのEAは、テクニカル指標のシグナルを捉えるような売買のロジックが搭載されています。 ということは、テクニカル指標を使った売買を行うトレーダーが多い通貨ペア、自動売買プログラムを使用したトレーダーが多く参加している通貨ペアは、必然的にテクニカル指標のシグナルがチャートに反映されやすくなります。 とくに、ヘッジファンドなどが巨額の資金を自動売買で運用しているケースが多い通貨ペアなどは、テクニカル指標を用いたEAが効きやすい、ということがいえると思います。

EURUSD、GBPJPY、USDJPYあたりはテクニカルが効きやすいという印象を、数多くのトレーダーが実感していると思います。 これらの通貨ペアはみな主要通貨であり、取引の総量も非常に多い通貨ばかりです。

反対に、経済の状態が不安定で、取引の総量も少ない通貨は、ほとんどのトレーダーが裁量トレードで参加しています。 なぜなら、経済情勢の不安定な国の通貨はレートが乱高下しやすく、取引の総量が少ないため、ちょっとした売買が値動きに大きく反映されます。 そのため、トレーダーの裁量による瞬間的な判断が必要とされるのです。 これらの条件を踏まえると、EAを使った実運用は、主要通貨の通貨ペアが最も適していると言えそうです。

大きく動きやすい時間帯、テクニカルが効きやすい時間帯がある

FXは、平日であれば24時間、いつでもトレードに参加できるのが魅力のひとつですが、時間帯によっては、ほとんどチャートが変動せず、利益に結びつかない時間帯があります。 逆に、各国のトレーダーが積極的に売買を行い、チャートが活発に動く時間帯もあります。

例えば、日本時間の午前8時30分から午前10時30分の間は、銀行が客に為替レートを発表した前後にあたり、まずまずの値動きを見せることがあります。

また、午後2時30分から午後6時00分までの間は、欧州の市場が開く時間にあたるので、この時間帯は活発にトレードが行われ、レートもよく動き、利益に結びつきやすい時間帯です。

午後9時30分以降は、アメリカで経済指標が発表される時間帯となります(冬時間の場合は午後10時30分)。 この時間も、発表の内容を受けて活発に取引が行われる時間帯となっています。 もっとも、雇用統計などの重要指標が発表された場合は、活発な値動きどころか捉えきれないほどの激変を見せることもありますので、EAを使った自動売買では発表のジャンルと内容をよく理解してトレードに臨むことが必要です。

上記した例はあくまでも一例で、他にも活発な値動きを見せるポイントがあるはずです。 トレーダーはそれぞれ、自分の得意な時間帯を見つけ、自分の得意な値動きのパターンを捉えて利益に結び付けているのです。 他人の意見に惑わされるばかりではなく、自分の得意な時間帯、得意な値動きのパターンにあったEAを用意し、利益につなげていきましょう。

重要指標の発表タイミングは動き過ぎて危険。EAは一時停止推奨

EAを使った自動売買は、主要通貨同士の通貨ペアが最適というお話をしましたが、主要通貨同士の通貨ペアでも、重要指標の発表時には、相場が大きく動きます。 これは、EAでは追い切れないほど激しく、複雑なものになることが多いようです。

重要指標とは、各国の政府や銀行が発表する、経済指標のなかでも、とりわけ為替に対して影響力の強い経済指標のことです。 有名なのはアメリカ合衆国の米非農業部門雇用者数変化、いわゆる雇用統計と呼ばれる指標で、これは全世界の経済に影響を与える指標と言って差し支えありません。 過去に何度も、雇用統計の発表が世界恐慌やバブル景気の引き金となっており、発表の前後には世界中のトレーダーが売買をしかけてきます。 世界経済の中心がアメリカであり続ける限り、雇用統計の重要度は今後も変わらないでしょう。

アメリカの雇用統計が発表され、相場が大きく動いた場合は、強力な約定力を持つFX会社でも、スリップページが当たり前のように発生します。 こういった状況は、EAを使った自動売買には向いていません。 予測できないトラブル、EAで処理しきれない値動きが発生する確率が非常に高くなるのです。

アメリカの雇用統計は別格ですが、ほかにも、同じくアメリカのFOMCや国内総生産(GDP)、日本でも日銀短観は注目され、円相場に大きな影響を与えることがあります。 これらの重要指標が発表される前後は、EAの稼働をストップさせ、ポジションも持たずに静観するのが得策です。

重要指標のスケジュールの把握方法

主要国の通貨でさえレートが乱高下する、各国の重要指標の発表時は、発表のスケジュールが決まっています。 例えば、もっとも影響力があるアメリカの雇用統計は、毎月第一金曜日に発表されます。 発表時間はニューヨーク現地時間の午前8時30分で、日本では午後10時30分、アメリカがサマータイムの場合は午後9時30分となります。

アメリカの各重要指標だけではなく日本や欧州各国の重要指標も発表日時がほぼ決まっており、ネット上で調べることも簡単です。

私は、以下に紹介するサイトで重要指標の発表日時をチェックしています。 注意するポイントも細かく解説してあり非常に便利です。

週間予測カレンダー
http://www.gaitame.com/market/yosoku.html

自動売買を使うトレーダーは、重要な経済指標の発表時は、売買を一時停止してる人が多いようです。 とくにアメリカの雇用統計やFOMCなどの重要指標は注意が必要です。

逆に注目度の低い経済指標は、大きなレートの変動を引き起こすことはほとんどありません。 この辺りは経済指標の発表をどれだけ注意するか、トレーダーの判断で自動売買を続けるか、中止するか決めることになります。

ただし、注目度の低い経済指標でも、非常に重要な発表がされたり、発表の直後に大臣などの重要人物が重大発言を行った場合は、驚くほどの値動きに繋がることがあります。 EAをストップさせない場合でも、経済指標の発表の日時は必ずチェックしておいた方がよさそうです。